高松張り子ほうこさん
 香川の郷土玩具「ほうこさん」。漢字に直すと「奉公さん」になってちょっと悲しいお話になる。昔疱瘡(天然痘)の病気にかかった主君のお姫様の身代わりになった(つまり奉公した)あわれな少女まきの話がある。かつては瀬戸内海地域を中心とする各地にこうした身代わり人形があった。みみずくと同じように赤い着物をまとっている。

 元々は、平安時代に「形代」から派生した「ほう子」というお祓いの人形の系譜をひくものといわれる。

上のは、最近の大崎文仙堂製のほうこさん。着物の中央に梅鉢文、下部に宝珠文がある。宝珠は摩尼宝珠あるいは如意宝珠ともいい、願いを叶える不可思議の玉とされる。

右は故宮内ふさ氏によるほうこさん、かわいい(讃岐民芸館)

ほうこさんは作り手により顔は一つ一つちがう。この笑いは無邪気でありながら不気味なところがあると思う。