角の芝居の賑わい

「摂津名所図会」より角の二の替わり
角の芝居は、道頓堀から千日前にまがる角にあったことから名付けられた。左の図はその周辺の賑わいを描いたもの。手前右手に「双蝶々曲輪日記(ふたつちょうちょうくるわにっき)」という上演中の歌舞伎の外題が看板に掲げられ、それに見入っている人々がいる。この外題からみて、寛政9年(1797)の冬の様子だろうか。
その脇に木戸番がすわる木戸口があり、いましも入っていく男の後ろには敷物とたばこ盆らしき者を手にした者がついていく。その前には歌舞伎の一場面を作り物にしたものが高々と飾られている。

 角の芝居は、昭和には「演芸の角座」ともいわれた大演芸場となったが、昭和62年に閉館、現在は映画館となっている。