陶器商たちの地蔵会
「摂津名所図会大成」

 西横堀瀬戸物町南北十町の間、北は筋違橋から南の四つ橋までの両側には多くの陶器店があり、諸国の窯元の陶器や舶来の中国・ベトナム・オランダの陶器を商っていた。彼らは火防の神である京都愛宕の将軍地蔵を信仰して、最初は常設の御堂のようなものもなかったらしいが、7月22・24日に西横堀の西側岸の空き地に仮堂を作って地蔵盆のおまつりをした。もとは瓢の水で火を防ぐという故事から、陶製の瓢と火の要鎮のお札を笹につけて参詣者に授与したり、陶磁器の端ものを送っていた。
 右の図は幕末の図であるが、鳥居ははりぼて、石灯篭も紙細工だそうだ。それに瀬戸物だけで作られた「造物」がたくさん出されて、賑わった。