この祭で配られる張り子の虎のついた笹は、文政5年(1822)に日本ではじめてコレラが大流行した際に、病気退散のお守りとして配られたことに始まるということ。なぜ虎かというと、コレラは症状が激しく三日ほどで急死することも多く、一日に千里を走る虎のイメージでとらえられ、宛字として「虎列刺」「虎列拉」「虎列刺」「虎狼痢(コロリ)」などと虎の文字が使われたためと思われる。薬種中買たちは、「虎頭殺鬼雄黄丹」という虎の頭骨などを配合した薬をコレラの予防薬として市中の人々に配ったりもした。コレラの細菌が発見されていなかった頃の話。