住んだところ 老松町の持家


江戸時代の老松町は大坂市中の北のはずれの天満の西側にあった。今は広い自動車で分断されているが、「北の新地」や「天満の天神さん」にも近く、繁華な場所だった。武兵衛さんは、数えの51歳のとき(嘉永4年(1851))に老松町に家屋敷を購入し、ほんものの「家持町人」となった。
老松町の家には借屋が数軒ついていて、「アパート経営」もしていた。職人や近所のおかみさんを雇って、おしろいの製造販売を試みたこともある。北新地の芸子さんと仲が良かっただけに、なかなか粋な商売である。
今も「老松通り」と名前が残っている。ギャラリーなどもあって、なかなかいいところだ。